ティガリアルエステート株式会社 代表取締役 筒井 太一郎
不動産の会社なのに普通の仲介はやらない?!「不動産で人助け」この信念に裏打ちされた確かなお客様からの信頼。その本質に迫った。
筒井 太一郎(つつい たいちろう)社長
変わった不動産屋、「不動産で人助け」
——事業内容や強みを教えてください
我々は不動産屋でも変わった不動産屋で普通の仲介とかはやらないんです。「不動産で人助け」という企業理念でして問題解決を専門とした不動産会社になっています。
皆さん不動産持っていると1個ぐらいは問題を抱えてるもので、どこに相談していいか分からない人が多いみたいなんです。
弁護士さんに相談するまででもないかな、ということで抱え込んでいる場合も多く、そこを僕らが解決していくような形です。
簡単なところで言うと「アパートの家賃回収」ですね。家賃滞納してる人、不良賃借人をどうするか等そういったことの対応、相続問題、あとは大きいところで言うと企業の事業再生。不動産を活かし、どうやって会社を再建させていくか、そういったこともやっています。
大手の不動産会社などは問題がある物件はまず触らない事が多く、「解決してから持ってきてください」「弁護士紹介するので解決したら売りましょう」といったケースが多いです。
弁護士さんを使っていると費用も時間もかかるため、そこに僕らが入り込んでいって、不動産屋なりの見解を弁護士に伝えて、一緒になって解決していくケースもあります。
弊社の強みは地方でもどんどん現場に行ってやっていくところで「これ何かできないか?」と同業の大手企業さんから困っている問題を相談される事もある位です。
不動産に関して困っていれば何かしら解決方法を提案できる。そう思いお客様と関わっています。
具体例を挙げると家賃回収です。僕らは何とかして回収しようと思うんですけれど、やっぱり皆さんお金ないじゃないですか。お金無い人に家賃を払えと言っても無いものは無いし、払えない人がほとんどだと思います。
この場合通常は退去させることが多いと思いますが、僕の経験上、それだと結局滞納家賃は回収されないケースがほとんどです。つまり根本的解決にはならない。
なので、居住したままどうやって払ってもらうかということを僕らがちゃんと入居者に提案をする、払いたいけど払えないという入居者もいるのでその場合は働き口を提案することもあるんです。
また、僕らは「不動産で困っている人」を紹介してもらえれば、それに対してこれだけ儲かったから紹介料払うね、ということもあります。
例えば、家賃滞納80万あったけれどそれで滞納が無くなったという人もいます。こういった形でフラットに人を見ながらやっていきます。家賃滞納してる人だから敵というわけではないので、僕らはそこを大事にしています。
「原野商法」いらない不動産処理
“不動産で人助け”をやってる中で本当に多いことが「いらない不動産どうしたらいいんですか?」というご相談です。
世代としては僕らのお父さん、おじいちゃん世代からの相談です。昔は「ここに駅ができるから土地買いませんか?」みたいな「原野商法」というのが流行ったんです。
みんなこぞって買ったけれど、結局駅は出来なかった等そういう土地を買わされた人がいっぱいいるんですよ。こういった土地が自分たちの代に降りてきて、
「お父さんがこんないらない土地いっぱい持ってたけれどどうしたらいいの?」
ということがあり、固定資産税もかかっていないから良いけれど、管理も面倒だしこれを代々引き継いでいくのは馬鹿馬鹿しいのでなんとかしたいという人が多いですね。
そういった土地を有料で引取る会社も別でやっていて、新しいビジネスにも繋がってます。これは同時に社会課題の解決にもなっていると思います。
土地を放置しているとお金が掛かるので所有権移転、名義変更しない人が増えてくる。名義変更しないことによって、役所とかが税金を使って誰が持っているのか、相談場所はどこかなどの調査を入れたりするんですね。
その調査費用としての税金の無駄遣いが2040年までで約6兆円、それ位の無駄が出ると言われていてます。法整備も進んできてはいますが100%ではない、そういった意味では僕らが引取ることによって業者も困らないスキームになっているのでそれで少しでも無駄を削減し、社会貢献できればと思っています。
「不動産で人助け」その背景には筒井社長がお客様からの相談を受け続け、叶え続けるコツコツとした努力があった。お客様の感謝が社会貢献につながり信頼に繋がり、仕事にも繋がる。実直なその姿が多くのファンを抱える所以なのかもしれない。